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かがわ・山なみ芸術祭2016

綾川町エリアテーマ

 

『"今"との対話』

 

Dialog with Now

 

 

 アーティストが作品を制作するプロセスの中には「対話」が存在します。 対話は自分ではない何かとの関わりによってはじめて生まれます。

アーティストが「対話」をする相手とは、自然や歴史、自己と他者、現在と未来、今日的な課題に至る まで様々であり、「対話」の方法も相手によって異なります。 絵の具で描く「対話」、粘土で形作る「対話」といった、従来の芸術表現の方法だけでなくアーティスト たちは、新たな方法による「対話」を「今」生み出しています。

 本展覧会では、アーティストの「対話」のプロセスとそこから生み出された作品に焦点をあてることで みる人が、「今」を生きるアイデアや方法にまなざしをむける機会をつくりたいと考えています。

 

 作品は、あなたとの「対話」を待っています。

 

 

 

 

 

Curators message

 

浅見俊哉 Shunya.Asami

 

 私は埼玉県を拠点に作家活動をしており、地域とアートについて、プロジェクト等の運営についても日々模索しています。(2008年にアートスペースKAPLを設立、   2009年SMF協力委員を務める。)
 2013年の芸術祭をへて、今回2回目の開催となるかがわ山なみ芸術祭、2013年にはレジデンスプログラムとして参加し、作品展示・ワークショップを行わせて頂きました。香川の人たちはとても暖かく、また積極的に作品を楽しむ姿勢が印象的で、そうした場で今回ご縁があ
り、仕事ができることをとても幸せに感じています。 
 現在は、全国各地様々な場所での芸術祭、地域アートが生まれています。2020年には東京五輪も控え「多様な価値観との共生」、「異質なものとの対話の方法」、「主体的に自分の考えを表現していくこと」が益々重要になっていると感じます。そうしたことの体験や実感は、   芸術を用いる事で得る事が出来ると私は考えています。

 

 

■綾川へ住む人たちへ

 

 今回、とても素晴らしい環境で芸術祭を行う事が出来る事を心から感謝しています。先祖代々自然との関わりの中で育まれて来た綾川の土地とアーティストの関わりがどのようなものになるのか今からとても楽しみでなりません。

 アーティストのほとんどは香川に住んでいません。今回の芸術祭の為に訪問するいわば部外者です。その部外者としての立場のアーティストの土地にむける「まなざし」をまず共有したいと思います。

それは見知らぬ土地でどうやって、環境に適応して行くか、人と関係を築くかといった人が生きて行く方法の出発点であると感じるからです。そこからアーティストは何かと「対話」をはじめます。それは、土地に住む人には、普段見慣れたは当たり前としてみることもしなかったものたちや、特別なものだと思ってもいないものであると思います。しかし、アーティストの、その「対話」の姿をみることで、新たな自分の住む土地の発見を共有する機会もあるかと思います。さらに、アーティストから、もっと土地の事を教えてほしいといったアプローチがあると思います。そうしてだんだんと形づくられていくものが「作品」です。その「作品」を通して私たちは改めて様々なことを考える機会を得ます。

 そしてこの綾川でやりたいことはこの「作品」を通して、沢山の「対話」を生み出す事です。それには様々な方法があると思います。今回一緒に展覧会をつくる皆様とも考えて行きたいと思います。

 

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